病棟看護師を5年勤めた後、退職しました。
すぐに結婚し、妊娠出産育児とライフステージが変化していきます。子供が2歳になったころ、つまり潜在看護師3年目の頃、「看護師単発バイトをして気分転換したい！」と思い始めます。
しかし、様々な理由から、看護師単発バイトをすることを諦めました。
この記事では、潜在看護師3年目に看護師単発バイトをしようと思った理由、そして求人情報をみて己の現実に気づき、看護師単発バイトを諦めた理由をまとめています。
病棟看護師を辞めた理由は「ちょっと休もう」
退職理由は、心身ともに疲れていたからです。
看護学校卒業後、循環器病棟で働き、みんなと同じように夜勤もしていました。
しかし、夜勤による体調変化を、私はうまくセルフコントロールができなかったのです。
でも病棟看護師の仕事は好きでした。
だから、「ちょっと休もう」そんな気持ちでした。
病棟看護師を辞めた後ライフステージとともに起こる気持ちの変化
退職後すぐに結婚しました。
その頃は、子供がいるわけじゃないし気軽にパート看護師で働こうと考え、近所の病院の面接を受け内定をもらっていました。
しかし内定をいただいた直後に妊娠発覚。内定をいただいた先の師長さんに相談し、結局就職しないことになりました。
そして妊娠、出産、育児・・・とライフステージが変化していきます。
初めての育児で社会から取り残されている感覚をもつ
初めての育児では、第3者に長時間預けることに、不安や子供に対してのうしろめたさを感じてしまい、夫や自分の親にですら、短時間しか預けない状況を2年くらい続けていました。
子供はとても愛おしく大切な存在で、毎日毎日濃密な時間です。以下育児の1日。長いので興味ない方はスキップしてくださいね！
朝起きてオムツやらなにやら身支度からはじまり、朝ごはん食べて、今日は何しようか～って考えて子供がおしゃべりができるようになれば子供の話を聞いて、家事しながら退屈しないよう子供の相手して、お昼寝の時間を考えて外遊び連れていって、お昼ごはん何しようと考えながら一緒に遊んで、お昼ごはん食べて、また一緒に遊んで、さあお昼寝だぞ！と雰囲気をもっていくも子供は寝なくて、仕方なく自転車に乗せて近所をぐるぐる回っているとチャイルドシートでやっと寝る。起こさないように起こさないようにそぉーっと抱っこして家に入って布団に寝かす。やった！！！私の自由！とホッとする瞬間。そしてお昼寝から起きたら、げ、もう起きちゃった？という思いと可愛い可愛い♡という反する思いをつねに抱きながら、おやつ、一緒に遊ぶ、夕飯、お風呂、合間に家事、寝かしつけ、そのまま寝落ち・・・・そして朝。の繰り返し。
う、息抜きがほしい。
でも、ママがいないと寂しそうな顔をする子供を見るのは辛くて、なかなか決断できない。
そんな葛藤が生れたのが潜在看護師になって3年目くらいの頃。
家族、親族、友人はいますし、孤独とかそんな感覚は全くないのですが、社会から取り残されているような感覚がふつふつと心の中に湧き始めていたのです。
育児の合間の息抜き願望は「1人時間より社会とつながりたい」だった
育児中の息抜きで1人になる時間。これほんとうに重要ですよね！
ずーっと子供と一緒なので、子供の生活リズムに合わせて日々のスケジュールが動きますし、子供のペースに合わせて日常生活（食事もお風呂も）を送りますし。
少しでも、「自分のペース」で動く時間、「誰にも邪魔されずに自分の思考を巡らせる」時間をもつことは、人間の本能的に絶対必要だと思います。その時間が得られたことで「息抜きできた」と感じることが多いです。
1人で、映画に行く、お買い物に行く、ゆっくりランチをする、など。そのような時間は、夫に協力してもらい、たまーにしていました。
ただ、1人時間だけでは埋められない心の隙間。
それは、1人の社会人としての時間がほしい。という感覚でした。社会につながりたい。家族でも友人でもない人と話したい。
病棟看護師を辞めてから復職の一歩！看護師単発バイトを考える
そこで、社会とつながるために、「看護師の単発バイトでも行ってみようと思う」と夫に相談しました。
夫は「いいよ！行っておいでよ。子供はぼくがみておくから」と快く返事をしてくれました。
単発バイトの求人情報から現実を知る
病棟を退職後、妊娠以来、3年ぶりくらいに看護師の求人情報をみました。
どんなバイトにしようかなあ～♪単発、単発。
こんな感じで、少しのワクワクを感じながら看護師単発バイト求人を探し始めるのです。
デイサービスは楽だって聞くしどうかな？
・・・血糖測定とインスリン注射の人がいるのかあ。経腸栄養の人がいるのかあ。経腸栄養の看護、病棟時代ほとんどいなかったから覚えてないなあ・・・・やめとこ。
クリニックはどうかな？
・・・採血かあ。病棟時代しこたまやったけど、退職して3年経ってその間採血なんてやってないし不安すぎる。・・・だめだこりゃ。
老人ホームはどうかな？
・・・これまた経腸栄養かあ。吸引かあ。吸引もあんまりやったことなかったしなあ。・・・やめとこ。
健診！
・・・採血むり。ほかのは求人みつけられない。人気なのかな？
看護師業務できそうって思える仕事がみつけられない！！
これが、潜在看護師3年目の私の現実でした。
過去の病棟時代レベルの環境で看護師単発バイトはない
病棟退職後、空白の3年の間に低下した自分の看護知識や看護技術のレベルに愕然と気づくと、さらに現実味が湧いてきます。
もし急変みたいなことがあったら？・・・ちゃんと動けないだろうな。
わからない処置や看護技術があったら？・・・不安すぎる。
間違えた医療行為をしてしまったら？・・・怖い怖い。
そんな気持ちも、ムクムクと湧き上がってきました。
病棟時代は、院内にはほかの看護師も医師もたくさんいて、困ったことがあれば相談もできるし対処もしてくれたから、大きな不安を感じていなかったんだ・・・。
病棟看護師を退職してから3年。
以前の病棟のような環境ではない状況で働く不安に、初めてきづきました。
看護学校卒業後、みなさんはどんな場所で働いていましたか？
私は約500床ある大きな病院でした。
なにせたくさん医師がいて、研修医の方が患者さんのカルテや本人のことしっかり診ていましたし、コードブルーなんてかかれば、それはそれはたくさんの医師が集まってきて、したっぱの看護師の私は外から眺める感じでした。
点滴も研修医の方が入れるので、看護師はそばでみていて固定テープそっと渡したり滴下確認したりで、それが看護師の仕事だと思ってたくらい。
なにがいいたいかというと、「医師がたくさんいる」という甘えがあったこと。
それなりに病態などについて学んでいましたし、急変時はちゃんと動けたらいいな、と思ってACLSを取得しました。
でも、たくさん医師がいてくれるから、急変時はどうにかしてくれちゃうし、実践する機会はなくそのまま退職に至ったのです。
潜在看護師3年目の復職をあきらめた理由まとめ
看護師単発バイトとはいえ、それは復職の大きな1歩だと思います。
でも、その看護師単発バイトですら諦めた理由は、今まで書いてきたことをまとめると5つです。
・病態だったり看護知識は忘れている
・実技経験の空白が不安。
・求人に多い点滴関係は経験なし
・デイサービスや老人施設など医師がいない場所で働くことにためらう
・ほかの看護師がいないデイサービスは不安しかない
潜在看護師3年目の今の私には無理だ・・・・。看護師単発バイトはあきらめよう。
そしてそのまま第2子妊娠、出産、2人育児へ・・・。
こうしてブランク期間が長くなっていくのでした。
当時はSNSで不特定多数の方と交流することをしていなかったので、自分と似た環境や思いを持っている人は身近にいませんでした。
子供が幼稚園に入ると、看護師のママ友ができました。
そのママ友はクリニックでバイトをしていて、「ブランクなんて全然大丈夫だよー！困ったら先生やほかの同僚いるし！」とカラっと笑って話していました。
ママ友のそんな明るい表情を見ていたら、復職についてネガティブな思いがうずまいていた私の心が軽くなったのを覚えています。
もし、潜在看護師3年目当時、このような意見に触れていたら、もしかしたら看護師単発バイトができそう、やってみよう、と踏み出せたかもしれません。
今後、いろいろな立場の方と、長いブランクから看護師への復職について語る場所をつくれたらいいなと思い、先日X@hatawamiで初めてスペースをやってみました。
この記事の内容は、そのスペースでお話しした内容です。
今後も不定期ですがスペースをやる予定ですので、興味ある方がいたら、ぜひお気軽にスペースにご参加ください。一緒にお話ししてみたい、という方がいたら大歓迎です！
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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