3学会合同呼吸療法認定士に、2023年11月合格しました。
やったー!肩書き1つ獲得ー!嬉しいー!
そんな思いは束の間。
職場で、3学会合同呼吸療法認定士としての知識をどう活かしたらいいのかわからないまま時間がすぎる、という怖いことが起こり始めました。3学会合同呼吸療法認定士の肩書きを隠したくなる気持ちが芽生えました。3学会合同呼吸療法認定士の資格を活かした活動を夢を見ていたけど現実は厳しいことに気づきました。
ごめんなさい、なんかネガティブなことばかり書いて。
3学会合同呼吸療法認定士をとるために勉強したことも、資格をとったことも、全く後悔していませんし、少しでも呼吸療法認定士仲間が増えたらうれしいな、とおすすめしたい資格です!
でも、資格をとってからが本番、なんですよね。
きっと、3学会合同呼吸療法認定士をとった方で、同じように、資格取得後の道に悩んだり戸惑っている方っていると思うんです。
そんな方に、私が患者さんに対する呼吸ケアを日々模索しながら実践していることを紹介して、情報を共有できたら、こんなことしてるのかあ~、とか、こういう方法もあるのかあ~など、自分の環境と照らし合わせて、道がちょっと明るくなるかなあと思って書いています。
この記事では、3学会合同呼吸療法認定士取得後の希望に満ちた思いと現実の厳しさ、職場でできることを探すこと、呼吸ケアの学びを深めるテキストや実践方法、講習を紹介します。

3学会合同呼吸療法認定士をとったら看護師の道が開けると思った
7年のブランクから病棟に復職して3年目。看護師の勘を取り戻しつつあるものの、看護知識も看護技術もなんか自信がもてない日々。胸を張って「看護師です」と言い切れない現実。
なんかこのまま経験年数だけが増えるのはいやだなぁ、と感じ始めていました。
3学会合同呼吸療法認定士を取った理由
そもそも、試験が難しいといわれているこの資格をとろうと思ったのはなぜか。
大きな理由が2つあります。
1つは、患者さんのフィジカルアセスメントをするうえで、呼吸に関する知識ってすごく大事だなあと感じていたからです。
もう1つは、看護師の臨床歴8年。学んだことや得意とすることについて、そろそろ肩書きがほしい、と思ったからです。
呼吸が大事!
と思って学び、臨床で活かすことで働きやすくなり自分にプラスにはなりますが、他者からの評価基準としては曖昧ですよね。「ハタワミさんは呼吸についてよく勉強しているね」と思う程度じゃないでしょうか。
そこに、3学会合同呼吸療法認定士という肩書きがあると、勉強してきたことへの認定や、「プロだから」という評価につながることがあります。
「プロだから」これは実際に私が職場で言われた言葉です。さすがにそれは過大評価だと苦笑しましたが、ある程度「その道の人」という認識になります。
詳しくは別記事で書いていますので、よかったらご覧ください。
3学会合同呼吸療法認定士の先輩同僚が眩しく見えた
復職先の病棟には だいぶ前に3学会合同呼吸療法認定士を取得し、その後も資格を更新し続けてきた先輩同僚がいました。
先輩が資格を取得したときは、同時期に資格を取った仲間と、術前の呼吸ケアの向上のために外来を巻き込んで取り組んでいたとのこと。
また、今の職場では、RST立ち上げを模索し上司に交渉していたそうです。でも上司からは却下されてしまったようですが。
そんな話を私は聞いていて、私も3学会合同呼吸療法認定士をとったら、職場で呼吸ケアに関する取り組みをしたいなー、と漠然と思っていました。
肩書きができたところで、最初は頭でっかちでしかない
先述しましたが、私の職場にはRSTはありません。地域の小さな二次救急病院で、人工呼吸器管理はめったにありません。
3学会合同呼吸療法認定士の活躍の場の花形は、RSTでは?と勝手に思っています。
そんなRSTがない当院。でもRSTがあって入れたとしても、私は右往左往していたことでしょう。
資格をとっただけの私には、知識はあったかもしれませんが、実践力が全くなかったからです!
知識だって、時間が経てばどんどんどんどん忘れてしまう。3学会合同呼吸療法認定士の試験内容にあった新生児や小児の分野はすでに、なんのこっちゃ?になっています。
めったにいない人工呼吸器管理の患者さんを受け持ったとき、以前の「人工呼吸器に対する怖さ」はありませんでしたが、グラフィックと身体状況をアセスメントして質の高い呼吸ケアをする・・・・って難しくて。
めったに人工呼吸器に触れないため、やっぱり?がたくさんで。
同僚や3学会合同呼吸療法認定士の先輩からは、「ハタワミさんならわかるよね?」の圧を感じ(被害妄想かもしれない)、3学会合同呼吸療法認定士の肩書き隠したい、とすら思いました。
資格をとったからといって、何かできる、なんて考えていた自分が恥ずかしい。
資格をとってからが本番なのです。
小さな病院の病棟で3学会合同呼吸療法認定士として呼吸ケアを実践していくには
3学会合同呼吸療法認定士の実践力を養う場面はどこだ?と考えた時、地味なんですけど、日々の看護の中にあることに気づきました。
そして、学会や講習に参加すること。
これらへの参加は、資格更新のための点数として重要です。でも、点数取得目的の講習参加なんてつまらないですよね。
せっかくなら面白いな!と感じやすいハンズオンや実技がある講習を選ぶこと。
受講料は結構高く、あれもこれも受講!というわけにはいかないので、ここでは私が受講してよかったものも紹介します。
3学会合同呼吸療法認定士の実践力を養うためにやっている日々の看護
私の職場は、高齢者の肺炎患者さんが多いです。人工呼吸器管理はあまりありません。
このような環境ですが、3学会合同呼吸療法認定士の知識を深め実践していけるように、行っていることを紹介します。
みなさんにとっては「当たり前にやってるよ!」と思うことがあるかもしれません💦どうか優しい気持ちで読み進めてください。
聴診と呼吸状態、そのほかフィジカルアセスメントと検査結果を照らし合わせる
とにかく聴診と呼吸状態を細かくみるようにしました。
副雑音の種類、聴診部位、胸郭の動き、呼吸パターン。
そこからアセスメントして、必要な呼吸ケアを実践してみます。
体位ドレナージやスクイージング、呼吸介助、呼吸指導。
受け持ちをしていると、忙しすぎてゆっくり考えられないので、家に帰ってから、行った呼吸ケアを振り返ります。
スクイージングする体位や自分の動作が違ったな、と間違っていたこともありますし、呼吸介助は良い結果だったな、など、よくも悪くも気づきがあり、次につなげていけます。
めったにない人工呼吸器管理の患者さんがいるときは、なるべく受け持ちをさせてもらったり、ケアに入らせてもらい、設定と身体状況と検査データなどの情報をなるべくノートに控えて、家に帰って振り返りをしています。
呼吸理学療法を実践していく
私が3学会合同呼吸療法認定士の資格を取った翌年、偶然にも3学会合同呼吸療法認定士の先輩が、呼吸ケアに関する看護研究を行うことになりました。
3学会合同呼吸療法認定士として協力してほしいと声をかけていただき、呼吸ケアを実践していくチャンスでした。
そこで、理学療法士の宮川哲夫先生の呼吸理学療法についての本は、大変わかりやすく参考になったので紹介します。
【参考図書1】ベッドサイドで活かす呼吸理学療法

この「ベッドサイドで活かす呼吸理学療法」のいいなと思う点は2つあります。
1つは、体位排痰法の手技をカラー写真で掲載しており、イメージがつきやすいこと。

もう1つは、症例が多く掲載されていること。具体例はとても参考になります。

【参考図書2】動画でわかるスクイージング

こちらの「動画でわかる スクイージング」のいいところは、題名にもあるように、DVDでスクイージングの動きを実際にみることができること!
スクイージングの手技は、紙面だけでは力の入れ具合や腕や手の動かし方はわかりにくいですよね。
宮川先生の講習ではハンズオンもありますが、多くの開催はないですし、日程や場所の都合が合いにくいですし・・・。
そのため、動画はとても参考になります。
私はどちらもメルカリで買いました。中古品で出回っていることもあるので、探してみてください。
もしくは、定価でも読みたい!と思う方のためにリンクを貼っておきますね!
呼吸ケアの知識を維持・アップデートさせるためのおすすめ講習
3学会合同呼吸療法認定士を更新する予定なら、講習受講の点数は必須ですよね。
でも、点数のための受講という気持ちだと、めんどくさ・・・なんて思いがちではないですか?
そこで、ここ1年で私が受けた(受ける予定の)講座の中で、面白かったもの・面白そうなものを紹介します。
ちなみに私は東京在住です。
地域が違う方はこれから紹介する講座の参加が難しいかもしれませんが、内容を参考にしていただきお近くで似たような講座があったら受講を一考してみてください。
面白いのはハンズオンがある講習
「在宅人工呼吸器に関する講習会」公益財団法人医療機器センター
こちらの講習は、会場開催でした。
そこでは、在宅で使うNPPVやHFNCを実際に装着して酸素吸入を体験することができたことが、とても面白かったです。
加湿の重要性や、フィッティングの重要性を再認識する機会でした。
「第11回呼吸ケア指導スキルアップセミナー」一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
こちらの講習は、オンデマンド配信の座学講座、現地開催の実技講座があり、自分が学びたいものを複数選択して受講できました。
名古屋開催のため、残念ながら実技講習は受けられず、私は座学を3つ選択しました。オンデマンドは、自分のペースで受講できる点がいいですね!
実技の吸入や人工呼吸器、やりたかったなあ~!
毎年違う地域で開催されており、2025年は新潟ですって!
一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会のHPで情報更新されます。近隣の方、チャンスです!
「第38回呼吸ケアセミナー」NPO法人日本呼吸ケアネットワーク
こちらのセミナーは、グラフィックモニターと、ベッドサイドでの呼吸ケアをシミュレーションで学ぶハンズオンがありました。
私は残念ながら都合が合わず参加できなかったのですが・・・。
「見て、触れて、感じて学ぶ人工呼吸管理(基礎編)」NPO法人日本呼吸ケアネットワーク
こちらは、これから受講予定の講座です。
人工呼吸器のシミュレーション講座です。学会員に先行情報がくるようで、募集人数は少ないです。
聖路加臨床学術センターで行うので、東京近隣の方におすすめです。
受講したらどんなかんじだったのか報告しますね!
「呼吸リハビリテーションの実際」東京都ナースプラザ研修
こちらの講習は、公益社団法人東京都看護協会が運営する、東京都ナースプラザ主催のものです。
呼吸療法認定士の更新点数はありません。
でも!
点数なくても、看護師で3学会合同呼吸療法認定士になったばかりの方、またはこれから試験を受けるかたには、受講をおすすめしたい!
理学療法士の佐野裕子先生が、呼吸の解剖生理やCOPDの病態、呼吸リハビリテーションの評価やアプローチ、呼吸介助の実技を、めちゃくちゃわかりやすく教えてくれます!!
3学会合同呼吸療法認定士になって1年経過し、職場で活かすにはどうしたらいいか悩んでいる私でした。そして、佐野先生の研修を受けて、早期退院や予後のために、入院時からの早期リハビリテーション介入の重要性を再認識し、この先の行動に道筋が見えた気がしました。
例えば、
労作時の息切れと低酸素血症を予防し身体活動を向上させる。
このような患者さんの目標を掲げ、3学会合同呼吸療法認定士の看護師からは
①患者さんへの呼吸指導、体位ドレナージやスクイージングの実施、ほかの看護師への呼吸ケア指導をしていく。
②PTのリハビリ介入は、医師の処方がないとできないため医師との連携を強化していく。
まずはこの2点を実施していこう!と思ったのでした。
東京都ナースプラザの研修を受講するには、eナースセンターの登録(無料)が必要です。ちなみに看護協会に入っていなくても受講できます♪
3学会合同呼吸療法認定士は学会に入ったほうがいい?
呼吸関連の学会に入ったほうがいいのか、入る必要はないか?
会費問題もありますし、あれもこれも学会に入会とはいかないですよね。
私は現在2つ学会に入っています。
①日本呼吸ケアネットワーク(年会費3000円)
②日本呼吸ケア・リハビリテーション学会(年会費10000円)
日本呼吸ケアネットワークに入会した理由
3学会合同呼吸療法認定士に合格して、すぐに入会しました。
3学会合同呼吸療法認定士に合格して気分が浮ついていて、ミーハー気分で、とりあえず何か学会入っとこうかな?
と思って、年会費の安さに魅かれて・・・。
入会して約1年後。
先述した、聖路加臨床学術センターで行う「見て、触れて、感じて学ぶ人工呼吸管理(基礎編)」に先行申し込みができることを知り、入会しててよかったーーーー!と思いました。
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会に入会した理由
こちらの学会は、3学会合同呼吸療法認定士に合格して10か月後に入会しました。
今現在、まだ3学会合同呼吸療法認定士の自己研磨で精いっぱいで、呼吸ケア指導士を目指しているわけではないのですが・・・。
たびたび受講している講習の中には、呼吸ケア指導士認定の点数対象の講習もあるのです。
年月を経て、呼吸ケア指導士になろう!と思う未来があるかもしれません。
呼吸ケア指導士になる条件の1つに、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会に3年以上入会、というのがあります。
だとしたら、今のうちに入会しておいたほうがいいね!と考えたからです。
入会してよかったことは、呼吸器病学にかかる基礎から応用まで幅広い知識を身につけることを目的としたeラーニングが無料で視聴できることです。
3学会合同呼吸療法認定士の資格をとっても、実践力をつけていかないと、ただの「呼吸に詳しい人」になっちゃうのかなと思っています。
今は病棟看護師をしていますが、この先、地域に出て呼吸ケアの知識も活かして関わりたい。そんな未来を思い描いて・・・。
3学会合同呼吸療法認定士をとって、何をしたらいいのかな?どうしたら活かしていけるのかな?
そのように道を模索している方と、一緒に頑張っていける場所をつくりたいです。
私は下記の2つのSNSをやっていますが、そこでコミュニティとかあるといいのかな?それともこのサイトでコミュニティ作れるかな?
・・・・・・・・・・・・・
このサイトでは、40代ブランク看護師のリスタートがわくわくしながらキャリアと年齢を重ねていけるよう、「身近で気軽に相談できるブランク看護師のサポーター」をコンセプトに、復職に悩む潜在看護師のための体験談&ライフスタイル情報をまとめています。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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