パート看護師で扶養内って、どうなの?育児と仕事の両立はできる?収入はどうなる?
パート看護師で扶養外って、育児と仕事の両立は大変なの?税金とか考えるとどれくらい働けばいいの?
パート看護師として復職したいけど扶養内と扶養外どっちがいいか迷う!
パート看護師をしようと考えたとき、育児と仕事の両立をするために、扶養内がいいか?扶養外でも大丈夫か?と迷う方は多いですよね。
私は、復職当初は扶養内で働き、子供の成長とともに扶養外へ変更してパート看護師を続けています。
この記事では、扶養内と扶養外のパート看護師経験をもとに、それぞれのメリットデメリットを紹介します。併せて、私の周囲にいるパート看護師たちが扶養内・扶養外を選んだ理由もまとめました。
2022年10月に社会保険適用範囲が拡大したことで、いろいろ注意ポイントもありますので一緒に紹介します。
パート看護師の働き方で、扶養内・扶養外のどちらがいいか迷っている方の参考になると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
パート看護師が扶養内で働くメリット
- 社会保険料の支出を気にしなくていい
- 育児と仕事を両立しやすく家族時間も1人時間もしっかり確保できる
- ブランク明けの復職にピッタリ
【扶養内のメリット1】社会保険料の支出を気にしなくていい
扶養内でパート看護師をする場合、3つの年収の壁があります。
103万円の壁、106万の壁、130万円の壁です。
このうち、103万円以下の場合は住民税以外はすべて手取りになります(仕事を始めた翌年の6月から住民税がかかります。)
年収103万以上130万以下の場合は、さらに所得税がかかってきます。ただ、住民税も所得税も、そんなに大きな額ではありません。
注意しなくてはならないのが、106万の壁です。
下記条件を満たしていると、勤務先の社会保険加入となり扶養から外れます。
社会保険料の額は大きいので、扶養外となって支払うなら、年収をかなりあげないと手取りが少なくなってしまいます。
そのため、年収103万以下で勤務調整をしておくと、社会保険料の支出を気にせず働けます。
【扶養内のメリット2】育児と仕事を両立しやすく家族時間も1人時間もしっかり確保できる
扶養内で働く場合のスケジュール例
↓↓↓
年収103万以下の扶養内で働く場合は
- 幼稚園の保育時間内で働ける
- 子供が学校から帰ってくるまでの間に働ける
- 家族に短時間預けて働ける
- 子供が登園・登校すれば、自由な1人時間がもてる
- 平日に子供の習い事を入れることができるので、週末は家族で遊びに行ける
このように、家事育児時間、家族時間、自分時間を確保しながら仕事ができます。
【扶養内のメリット3】ブランク明けの復職にピッタリ
復職すると、家族全体の生活リズムが変わります。
子供は預かり保育や学童を利用することになるかもしれません。子供たちは、環境変化に戸惑ったり不安定になったりします。
旦那さんは、妻が急にバタバタし出して、何を手伝ったらいいのかな?と右往左往しがちです。
きっとあなたも、仕事と家事育児のスケジュールに慣れるまで慌ただしい日々を送ることになるでしょう。
ママ看護師が働くには家族全体の協力が必要なので、みんなの心構えを徐々に植え付けていく時間として、ブランク明けの扶養内はおすすめです。
パート看護師が扶養内で働くデメリット
- 社会保険適用範囲が広がり扶養内でいるには限りがある
- 仕事に物足りなさを感じる人もいる
【扶養内のデメリット1】社会保険適用範囲が広がり扶養内でいるには限りがある
2022年10月に、被扶養者でいるための条件が変わりました。
下記5つの条件全部にあてはまると扶養を外れます。
この条件を看護師の勤務状況に当てはめてみると、あっさり社会保険適用になりやすいです。
- 従業員が100人超えの企業で働いている(2024年10月までに従業員50人超の企業まで拡大)→ 病院や介護施設系はほぼ適用!
- 8万8000円以上の給与を得ている → 例えば時給が1800円だとすると、週に12時間以上勤務でクリア!
- 週に20時間以上働いている → 日勤7.5時間を週3日や5時間勤務を週4日、などのペースだと、簡単にクリア!
そうすると何が起こるかというと、下記図のように手取りが大きく減ってしまいます。
- 今まで年収103万円~130万以下で扶養内で働いていたときは、所得税と住民税を引かれるだけだった。
- 条件5つにあてはまれば、所得税と住民税と社会保険が引かれることになる。
そのため、扶養内で社会保険を気にせず働くには
年収103万以下、もしくは年収130万以下で社会保険適用条件にあてはまらない労働環境を選ぶ必要があります。
年収をだいぶ抑えるか、小規模施設で働くか、がっつり働くか・・・
なんだか極端な働き方をしないと、働き損になっちゃうね
【扶養内のデメリット2】仕事に物足りなさを感じることがある
先述したように、社会保険適用を気にせず扶養内で働くなら、年収103万円以下がベストです。
しかし、その場合、勤務時間をはとても少なくなります。
病棟で働く私が年収103万以下の扶養内で勤務していたころは、患者さんを受けもつことはなくフリー業務だけでした。
- 入浴介助
- ベッド移動(他病棟への移動、同じ病棟内の移動など)
- 物品整理
- ナースコール対応
- 末梢静脈ルート確保担当
- 受け持ちをしている看護師の手伝い
などなど。
これはこれで気持ち的に楽ではあるんですが、1年も続けているとなんか飽きてきちゃうというか・・・。
患者さんを受け持って患者さんともっと関わりたい!という気持ちが湧いていましたよ。
パート看護師が扶養外で働くメリット
- 収入が増える
- 社会保険に入りやすくなり将来の年金が増える
- 看護師スキルが保てる
【扶養外のメリット1】収入が増える
勤務時間が増えるので、当然ながら収入が増えます。
実際の私の年収変化をご覧ください。
年収だけに注目すると、わーい増えた~!と見えますが、税金、社会保険料や国民年金・国民健康保険料を引いた金額を比較すると、手放しでは喜べない事態に陥ることがあるので注意が必要です。
【扶養外のメリット2】社会保険に入りやすくなり将来の年金が増える
扶養内の項目でも触れましたが、2022年10月から社会保険適用範囲が変更になり、社会保険にはいりやすくなりました。
この条件を看護師の勤務状況に当てはめてみると・・・
- 従業員が100人超えの企業で働いている(2024年10月までに従業員50人超の企業まで拡大)→ 病院や介護施設系はほぼ適用される!
- 8万8000円以上の給与を得ている → 例えば時給が1800円だとすると、月48時間の勤務時間なので、週に12時間以上働けばいいので、余裕で超える!
- 週に20時間以上働いている → 日勤7.5時間を週3日や、4時間勤務を週5日などのペースだと、簡単にクリアできる!
このように、看護師は時給の高さや職場環境から、あっさり社会保険適用になりやすいです。
なおかつ社会保険に加入すると、厚生年金として老後の年金額が増えますね♪
【扶養外のメリット3】看護師スキルが保て向上もできる
一定時間働くので看護スキルが必然的に保て、スキルも上がります。
病棟における看護スキルの具体例としては
- 各種看護技術スキル(必要物品の種類と保管場所、手順、注意点、観察点)
- 患者観察スキル
- 多職種とのコミュニケーションスキル(患者さんを受け持つ機会が増えるため、必然的に、医師やリハビリや栄養科や事務などと連絡をとる必要性が出てきます)
- 患者家族とのコミュニケーションスキル(患者さんを受け持つ機会が増えるため、必然的に、家族とのやりとりが増えます)
プラスαとしては、看護研究のメンバーに指名されることも!これはメリットなのかデメリットなのか・・・(-_-;)
パート看護師が扶養外で働くデメリット
- 働き損の年収になりやすい
- スケジュール調整が大変
【扶養外のデメリット1】働き損問題が起きることがある
とくに、年収103万以上~130万以下で扶養内だった方が、社会保険適用範囲拡大に伴い扶養を外れた場合は、下の図のように手取りが減ります。
そのため、今までと同じ勤務形態では働き損になってしまう事態がおきてしまいます。
それじゃあ、働き損年収を超えるように勤務時間を増やそう!
と思ったあなた。
下記図を見てください。
それぞれの手取り回復分岐点を超えるまでの勤務時間を計算しました。
あなたの時給と換算して、どれくらい勤務時間を増やせばいいか確認してくださいね!
勤務時間を増やすにともない、子供の保育先や、帰宅後の流れなども考えましょう!
あまり無理な勤務にすると、母子ともに疲れちゃいますから!
じつは私は、働き損年収の時期があります。条件つきで働き損年収で働くのであれば、悪ではない、と考えています。
【扶養外のデメリット2】育児と仕事を両立するためスケジュール調整が大変
小学生のお子さんがいる場合は、学童の入所基準を満たす勤務時間が必要です。
小さなお子さんがいる方が扶養外で働くなら、断然、保育園もしくは認定こども園の入園をおススメしますが、この場合も、入園にあたる基準を満たした勤務時間が必要ですので、要注意です。
ご家庭によっては幼稚園を希望している方もいるでしょう。
その場合は、勤務時間を確保すべく勤務調整が大変なことが多いです。そんな私も幼稚園に子供を入れていますが、勤務先が託児所付きだから継続できています。
扶養外でパート看護師をするなら、お子さんの預け先を要チェックです。
扶養内・扶養外を選んだパート看護師仲間の声を紹介
私の周囲には、パート看護師をしている人がたくさんいます。
それぞれパート看護師の勤務形態と、扶養内・扶養外を選んだ理由を紹介します。あなたの状況や考えと似ている方もいるかもしれません。
まずは私から。
入職当初は扶養内で、その後扶養外に変えたパート看護師です。
子供は小学生と幼稚園です。
週4日、5時間勤務です。
- 復職時は、いきなり仕事量を増やすことに不安があって扶養内で様子をみました
- 上の子が小学生に上がったタイミングで、勤務時間を増やして扶養を外れました
- 仕事量を増やして看護師のスキルをアップさせたいから
- 仕事量を増やして収入をアップしたいから
- 扶養内の仕事量だと物足りなかったです・・・
Aさん
扶養内のパート看護師です。
子供は小学生と幼稚園です。
週3日、4時間勤務です。
- 働く時間は幼稚園の保育時間内と決めているから
- ブランクが長いと忘れちゃうし、少しの時間でも働いて看護技術を身につけたいから
Bさん
扶養外のパート看護師です。
子供は保育園です。
週5日、7時間勤務です。
- 収入をなるべく増やしたいし、社会保険に入りたいから
- 子供と遊ぶのが苦手で、なるべく働いて子供を保育園に預けたいから
Cさん
扶養外のパート看護師です。
子供は小学生と認定こども園です。
週4日、6時間勤務です。
- お小遣いとして収入を得たいけど扶養内の金額じゃ物足りないから
- 責任のある仕事は任されたくないから、パートをしています
- 社会保険に入れるほどの勤務時間ではなくて、ずっと国民年金と国民健康保険を払っていたが、2022年10月の社会保険適用範囲拡大にともない、厚生年金に入るために少し勤務時間を増やしました
共通しているのは、正社員ほどバリバリ働く気持ちはないけど、収入と看護スキルを得たいことですね。
2022年9月以前は、扶養外でも社会保険に入るための勤務時間確保がハードル高めでしたが、2022年10月以降は社会保険に入りやすくなり、周囲のパート看護師仲間はほとんどが社会保険に加入しました。
【まとめ】パート看護師は扶養内なら年収103万以下、扶養外なら年収は多いほど良し
パート看護師で扶養内って、どうなの?育児と仕事の両立はできる?収入はどうなる?
メリット | デメリット |
社会保険料の支出を気にしなくていい | 社会保険適用範囲が広がったため、扶養内でいるには限りがある |
育児と仕事を両立しやすく家族時間も1人時間もしっかり確保できる | 仕事に物足りなさを感じる人もいる |
ブランク明けの復職にピッタリ |
下記図のように、年収103万以下の扶養内であれば、住民税以外の税金や社会保険料の支払いはありません。
パート看護師で扶養外って、育児と仕事の両立は大変なの?税金とか考えるとどれくらい働けばいいの?
メリット | デメリット |
収入が増える | 働き損問題が起きることがある |
社会保険に入りやすくなった | 育児と仕事を両立するためスケジュール調整が大変 |
看護スキルが保て向上もしやすい |
扶養外の場合、106万の壁と130万の壁に注意し、手取り回復分岐点を超える収入を得る働き方がおすすめです。
看護師は多様な働き方ができますので、子供の成長に合わせて働き方を変えやすいところがメリットだと感じています。
同じ職場で勤務時間を増減できるならありがたいですが、そうでなくても、勤務先はたくさん選べるので助かりますよね。
まずは扶養内からパート看護師を始めて、子供や自分のペースをみながら少しづつ仕事時間を増やすという働き方は、個人的におすすめです!
X(旧Twitter)@hatawamiや、Instagramハタワミ(@hata.wami) • Instagram写真と動画では、長いブランクからの復職について、揺れ動く気持ちを発信しています。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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