看護師のクリエイティブな働き方はどこにある?

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地域の人々とケアできる場所つくり

看護学校時代、「創造的な看護」と先生が言っていたんですが、当時の私は「は?創造?」みたいな感じで理解しようともしていなかった底辺看護学生でした。

私は今、自由でクリエイティブでその人に合った看護環境を提供できる働き方を模索しています。底辺看護学生だった私でも、看護学校卒業して15年も経てば、「クリエイティブな看護を目指す!」なんて息巻いているのが恥ずかしいですが。

創造的とクリエイティブは同じような意味ですね。「クリエイティブ」の意味を辞書で調べると2つ出てきます。

  1. 新しいモノを自分の手で作り出すさま  ← 今回使う意味はコチラ
  2. 広告素材や制作素材、制作部門そのもの

この記事では、看護師のクリエイティブな働き方とはどんなカタチをいうのか?「新しいモノを自分の手で作り出すさま」を看護で実現できないかと、初めの一歩的なことを考えてまとめています。

\ この記事を書いているのはこんな人 /
自己紹介

クリエイティブというとちょっとこそばゆい響きですけど、この記事内では「創造的」ではなく、「クリエイティブ」という言葉で統一して書いていきます。

看護師のクリエイティブな働き方がどんなものなのか、ちょっとだけ輪郭がみえてくるとおもいますので、是非最後までごらんください。

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看護はそもそもクリエイティブ?

ここでは、病棟で看護師をしている経験をもとに、看護について考えたことをまとめいます。

ケアは対象の個別性に合わせて行っているからクリエイティブ?

今私は亜急性期病棟看護師をしています。

動けないんだからそれなりのやり方でケアしましょう→例えば床上で洗髪。

苦しいんだからそれなりのやり方でケアしましょう→例えば看護師2人でモニター見ながら手早く清拭。

このように、対象の個別性に合わせてケアを実践している日頃の私たちは、クリエイティブな働き方をしているのか?

いやいや、床上安静の患者さんにベッド上で洗髪をすることも、病態に合わせた清拭をすることも、あくまで「個別性」です。

対象の個別性とクリエイティブは似てる?

先日、認知症がひどくてご飯を食べない患者さんがいました。

家族が面会に来た時は会話が成立し、病院スタッフとは支離滅裂なことを言う違いから、家族のお面をつけて食事介助をしたらどうか?という案が出ました。

結局家族から写真提供が得られず実行はできませんでしたが…。

〇〇すればよくなるかもしれない、という「想像」から具体策を計画することは、個別性でもあり「新しいモノを自分の手で作り出すさま」というクリエイティブな面もあるなぁと思います。

【クリエイティブな看護のイメージ】キーワードはコミュニケーション

個別性を考えると、クリエイティブな看護につながるような気がしますが、その個別性を見つけるには、コミュニケーションが絶対的に必要だと感じています。

ここでは、まだまだざっくりですが、クリエイティブな看護のイメージをまとめています。

その前に、看護師の役割について、看護協会、ヘンダーソン、ナイチンゲールの概念を振り返っておきます。

看護の対象が幅広すぎて、めまいが・・・。

医療施設でコミュニケーションから生まれる看護

私は亜急性期病棟の看護師です。

病棟では、医師が患者さんに合った医療を提供し、看護師はそれに付随する看護と日常生活の支援をしています。

健康を害した方が対象のため、インフォームドコンセントを行い患者さんや家族の意思を尊重したうえで、「症状が改善するために、または苦痛を取り除くために医師や看護師が主導」しながら治療とケアをしていく側面があると感じています。

コミュニケーションをとりながら患者に合ったケアを考えることは、病院という枠の中でできる可能なことの中から患者に合ったもの選択する、という感じでしょうか。

福祉施設の中でコミュニケーションから生まれる看護

デイサービスの看護師バイトに時々行っています。

デイサービスでは、施設側がサービスを提案・提供して、利用条件にあてはまる利用者やその家族がサービスを選択し参加します。看護師は、サービスを提供する側の1人になりながら利用者の体調管理をしています。

利用者とのコミュニケーションの中から、次はこんなレクリエーションをやってみよう!というアイデアが生まれることがあるようです。

利用者がサービスを利用することで、刺激になって認知力の低下を予防できたり、誰かとお話しして気分転換になったり、体を動かすきっかけになったりすることは、精神的・体力的な健康の回復や維持につながります。

そのような「サービスを考える」ことは、「他施設との違い」を出す独自性も重要で、経営の側面をもつクリエイティブなことだなぁと思います。

クリエイティブな看護は医療施設や福祉施設を飛び超えたコミュニケーションにある?

病棟でも、デイサービスでも、対象の人とのコミュニケーションの中から、その人に合った看護ケアが生まれるのは同じですが、いずれも

医療者 → 患者

スタッフ → 利用者

このように、提供する方向は一方向です。

ここで考えていくのは、医療と福祉の枠の中で提供してきた看護ではなく、地域の中のコミュニケーションから生まれる看護ってあるのかな?ということです。

理想のイメージはこんな感じ

↓↓↓

矢印の方向は様々で、地域の人々がお互いにケアできて、看護師の私はあくまでその中の1人

私も地域の人々からケアされることもあるだろうし、看護師として私が地域の人々に看護できることもあるだろうし。

どんなケアになるか・どんな看護になるかは、人の数だけ無限にある。それってとってもクリエイティブな看護じゃないかな⁉と思うのです。

そこで、そのようなイメージに近い看護師の働き方例を紹介します。

地域の中でコミュニケーションから生まれる看護をする例1「暮らしの保健室」

暮らしの保健室は、訪問看護師の秋山正子さんが、新宿の戸山団地という場所で開いた「地域のよろず相談所」が始まりのようです。

私は「社会的処方」という本を読んだことがきっかけで、暮らしの保健室というものを知りました。

この本の中で紹介されている「暮らしの保健室」は、対話を通じて自らを取り戻す場所、という位置づけをもっています。

暮らしの保健室という環境の力人と人のつながりの力が、訪れた人の生きる力を取り戻す助けになりえる、ということが書かれています。

ここでは、看護師じゃなくても、人それぞれの得意とするもの、ひいては人そのものの存在が人をケアできるわけです。

「保健室」と称している分、医療者に「相談」を求める方も多いだろうし、その話を聞く役割として看護師の存在意義があるのかなぁと思います。

でも、あまり看護師風をふかす(?)ことはなく、「そこにいる人」程度の存在がちょうどよいのかもしれません。話していたら、じつは看護師だった、みたいに。

その分、看護師としての知識はしっかり持っていたいところです。

地域の中でコミュニケーションから生まれる看護をする例2「コミュニティナース」

コミュニティナースという存在も、「社会的処方」を読んで知りました。

コミュニティナースとは

地域の人の暮らしの身近な存在として『毎日の嬉しいや楽しい』を一緒につくり、『心と身体の健康と安心』を実現します。その人ならではの専門性を活かしながら、地域の人や異なる専門性を持った人とともに中長期な視点で自由で多様なケアを実践します。

Community Nurse Company 株式会社 HPより引用

地域包括ケアシステムの整備が進められている中で、地域住民の疾病の予防や健康水準の維持と増進を目的とする地域看護があります。

コミュニティナースは、地域看護からヒントをえた活動ですが、医療者でなくてもなれます。

地域の人々と関わる場所は人それぞれで、十人十色のようです。カフェの店員だけど看護師、畑仕事をしているけど看護師・・・などなど。

看護師という肩書が先にたつのではなく、地域の活動をしながら看護師の役割を活かしていくイメージでしょうか。話していたら、じつは看護師だった、みたいに。

私が看護資格をとったときは、家族から「なにかあったときは安心ね」と期待されました。結婚したときは義両親や親戚から「頼りになるわね」と言われました。ママ友と仲良くなっていく過程で自分が看護師だということを伝えると、「実は・・・」と健康に関する相談を受けたことがたくさんありました。

看護師という肩書をもちながらコミュニティナースとして地域で活動することは、家族やママ友たちが私に抱いてくれた思いと似たものを、地域の人々に与えることができるのではないか、と思います。

そのためには、やっぱり看護師としての知識はしっかり持っていたいところです。

【まとめ】医療や福祉の制度をこえたところにクリエイティブな看護がありそう

医療や福祉の中で、患者や利用者に対して「〇〇すればよくなるかもしれない」という「想像」から具体策を計画することは、個別性でもあり、クリエイティブな看護につながる部分もあります。

ただ私のイメージしているものと少し違うなあとモヤモヤしていましたが、「社会的処方」という本を読み、自分がイメージするクリエイティブな看護の輪郭が見えてきました。

それをひと言でいえば「地域の中で活動するごちゃまぜのケア」。

そんなイメージに近い具体的な活動例として、「暮らしの保健室」と「コミュニティナース」を紹介しました。

ヘンダーソンの看護の定義に「健康、健康の回復(あるいはまた平和な死への道)に役立つように各個人を援助する諸活動のこと」とあるように、看護そのものはあらゆる健康段階の人を対象に行います。それゆえに、看護師の働き方は様々!

私が理想とするクリエイティブな看護のイメージは、ある意味防医学的な場所での看護なのかもしれません。

このサイトでは、40代ブランクナースのセカンドステージをワクワクする働き方にするために、ブランク期間別復職方法復職体験談復職後のビジョン、40代ブランクナースの保健室のカテゴリーで、情報をまとめています。ぜひ遊びにきてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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